あくまで太るかどうかというのは消費カロリーと摂取カロリーのバランスですから食後すぐに寝たからといって太るということはありません。
お相撲さんのあの身体つきについてはよく、「食べた後に寝る習慣があるから」といわれるんですが、お相撲さんのあの身体つきの秘密は、単純に食べる量にあります。焼肉20人前とかそんなレベルですからお相撲さんが太るのは単純に摂取カロリーの摂りすぎだからです。ご飯を食べることも仕事のうちですから。
食後はリラックスして横になっているほうが消化・吸収がよくなるそうです。酵素の視点で考えても食後は消化に集中したほうがいいので、昼食後はちょっとゴロゴロしているぐらいがちょうどいいんです。
ただ、当たり前ですが、1日のなかで食べる以外は寝ているというような暮らしをしている人は、当然太ってしまうでしょう。それからもうひとつ、頭にいれておかないといけないのが夜間の食事と睡眠についてはちょっと勝手が違うということです。
夕食にしろ、夜食にしろ夜22時から午前2時に何か食べるのはNGです。
たとえば仕事で遅くなって22時を過ぎて家に帰ってきて食事をするというケースもあると思いますが、遅い夕食の後にすぐに就寝するというパターンは一番太りやすいです。その理由は脂肪を溜め込むBMAL1(ビーマル1)というタンパク質にあります。
脂肪を溜めこむBMAL1(ビーマル1)というタンパク質は体内時計に会わせて量が変化するそうで、最も量が多いのが22時から2時という夜の時間帯。最もBMAL1の量が少ない15時のおよそ20倍もあるといいます。
なのでこの22時~2時という時間帯はダイエットにとっては魔の時間帯。夕食にしろ夜食にしろ食べたものはそのまま脂肪になってしまうんです。
以前、18時以降は何も食べないというダイエットが流行りましたが、あれはこうした体の仕組みを考えるとすごく理にかなっています。食べ物が消化吸収されるまで2~4時間かかりますからBMAL1(ビーマル1)の量が増えだす前に食事を終わらせておくことは太らないためには非常に大事なことだからです。
最低でも食事から就寝までは消化・吸収にかかる3~4時間は空けておきたいところ。睡眠中は胃腸の消化・吸収能力が鈍ることもあって、寝る前に食べると、起きたときに消化不良を起こしやすくなりますし、深い睡眠がとれず、ノンレム睡眠中に分泌される成長ホルモンが少なくなってしまうので、これもダイエットに影響してきます。
◎ BMAL1の影響で脂肪を溜め込んでしまう。
◎ 胃腸に負担をかけて酵素をムダ使いしてしまう。
◎ 脂肪燃焼効果のある成長ホルモンが分泌されない。
昼間は食べて寝ても特に問題ありませんが、これが夜になるとちょっと食事の時間がずれるだけでも太ったり、太らなかったりと大きな違いがでてくるんですね。こうした体の仕組みやリズムを知っているかいないかでもダイエットの成果を大きく左右すると思います。